カヌーツアーは野外活動なので、夏の暑い日には水分補給が必要不可欠です。
カヌーツアーに出発する前にお客様に「自販機どこですかね?」と聞かれ、ペットボトルを購入されに行く方が一定数いらっしゃいます。
かのあは、カヌーツアーの他に自分たちでできる環境保全活動として、
- 「キープブルー」という清掃活動を通した環境保全活動
- 千歳市の子供たちに自然体験活動を提供する「アウトドアクラブ」という環境教育活動
を実施しています。
わたくしたちは自然の中でツアーを実施し、自然に食べさせてもらっている立場として持続可能な自然環境との共存が大きなテーマの一つです。
そこでプラスチックゴミの削減もわたくしたちで取り組める身近な環境保全活動なのではないか?と考え、いろいろと調べたところ「リフィル」という活動を知りました。
「リフィル」とは、のどが渇いたときに、誰もが気軽に使える水飲み場や給水機、マイボトルに無料で水を入れてくれるお店などの「給水スポット」を増やし、利用を広げる活動です。
お店の前に給水機を設置する!と鼻息荒くいろいろと計画しましたが無理なく自分たちで実施できるところからスタートしつつ、継続的に取り組もうとできる範囲のことを実施しています。
無理なく継続、は持続可能な社会のキーワードですね
もくじ
今回の内容
- オリジナルマイボトルを制作する
- カヌーツアーの時に利用できる無料レンタルボトルのオペレーションを整理する
- かのあ以外でも販売してもらう
オリジナルマイボトルを制作する
まずはストーリーが必要(考えたのはわたくしではありませんw)だと考えました。
支笏湖での体験が、日常に落とし込まれていくというのが一つの理想です。
そこで支笏湖での思い出としてのお土産としてマイボトルを購入し、日常生活でマイボトルを使う、結果それが持続可能な社会に繋がっていく。
加えて、そのボトルを購入した購入費の一部が環境保全活動に使われる。
というストーリーのスタート部分となる、かのあオリジナルマイボトルを制作(作ったのはわたくしではありませんw)しました。
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支笏湖がデザインされているイケてるボトルです。
アウトドアブランドのPatagoniaも利用している「MiiR」というブランドの製品なので、機能もしっかりとしています。
日常使いをするボトルとしてばっちりです。
カヌーツアーの時に利用できる無料レンタルボトルのオペレーションを整理する
ボトルの製作が終わったら、次にこのボトルの存在を知ってもらわなければいけません。
物販コーナーに陳列しているだけではストーリーを含めて知ってもらうことが十分ではないからです。
となるとどうやれば知ってもらえるかを考え、もともと取り組もうと思っていた「リフィル」と抱き合わせで、無料レンタルボトル(水道水入り)の提供を実施することにしました。
いたって簡単で、ツアーの準備中に水分補給用として希望があれば水道水を入れたかのあオリジナルマイボトルをレンタルする、というだけのことです。
「リフィル」には
- 給水スポットの設置
- お店でマイボトルに水道水を提供するサービス
と活動の中にグラデーションがあります。
最初は給水スポットをかのあの店前に設置しようと考えたのですが、給水機の設置費用に数十万円が必要だと判明、ニーズがどれほどあるか判断がつかなかったことから給水スポットの設置はいったん保留することにしました。
だからと言ってできることが全くないというわけではなく
- マイボトルを持っていない人にはボトル自体をレンタルして水道水を利用してもらう
ということもリフィル活動になると聞き、実際にスタートさせました。
あとはこういった活動を知ってもらい利用してもらいやすくするために受付のところに「無料レンタルボトル(水道水入り)あります!」とPOPを制作して、受付用紙に無料レンタルチェックボックスを設置すれば準備完了。
あとは必要なお客様に提供するだけです。
かのあ以外でもかのあオリジナルマイボトルを販売してもらう
ついでにリフィル活動とは少し変わりますが、マイボトルの販売チャンネルを増やすことができました。
近所にあるビジターセンターと観光連盟さんにお願いをして販売してもらっています。
売れたという話は聞いていませんが、チャンネルは多いほうが可能性ががるのでありがたい限りです。
今回の結果
思いついたのが秋口だったので水分補給の需要が高いわけではない時期のスタートでしたが、ある程度無料レンタルボトルの需要があり、そこそこ出ました。
僕が聞いたところ1件だけ無料レンタルボトルでオリジナルマイボトルの存在を知って、実際に購入してくれたお客様がいらっしゃいました!
日常で使ってもらえるようになると嬉しいものですね。
また、ガイドスタッフとどうしたら無料レンタルボトル→ツアー中に環境保全活動の紹介をする、という自然な流れを作れるかねーと話し合うなど改善の余地もまだまだあります。
一見地味な活動ですが、ガイドカンパニーとして自然という場を共有するだけではなく、持続可能な社会に関して自分たちでできることを考え、実行しているガイドカンパニーとしての厚みといいますか、深みみたいなものはこれからの時代にはマストで必要になっていくと考えます。
ツアー前に多少の手間は発生しますが、そこに労力をかけるに値する価値があるのではないでしょうか。
無料レンタルボトルをスタートしてあまり日が経っていない段階でレンタルボトルをお客様がお持ち帰りしてしまうことが発生しましたw
「あれ、ボトル足りねーぞ」とお客様が帰ってから気づき、急いで連絡を取りましたがおうちに帰ってしまっていました。
大変申し訳ありませんが郵送してもらうようにお願いしていますが、残念ながらまだ戻ってきていませんw
あまりほかのレンタル品でこのようなことは発生していなかったので結構驚きましたが、新しく始めることにはこういったトラブルがつきものなので無料レンタルボトルを渡すときの声掛けを整理するなど日々改善しております。
今回の学び
もともと前職で環境保全や環境教育に取り組んでいた身なのでこういった取り組みは親しみのある活動です。
正直この記事にカテゴリー分類に迷いながら販売促進に当てはめてみましたが、メインは収益を上げることではなく、日常から取り組むことができる環境保全活動を伝えることです。
オリジナルマイボトルの販売は、付属品といったところでしょうか。
しかし、環境保全や環境教育を継続していくためは土台として企業活動が継続できていなければ実施することすらできません。
お金から逃げることはできないんですね。
そういう意味でもしっかりと収益を上げつつ、どの程度のバランスで環境保全活動や環境教育活動を織り交ぜていくか、はしっかりと考えるべき課題です。
できることを、できる範囲で無理なく取り組みながら一歩ずつ前に進んでいきたと思います。
たまには大まじめな記事を書いて内省するのもいいもんですな