ウラカタ職員として、予約管理はメイン業務の一つです。
ここが難しかったパート②です。
パート①はこちら ↓
#034 カヌーの定員をリスト化して整理整頓!前回の記事は、一日の中の1枠でカヌーの定員を突き止めて予約を管理する改善を記事にしました!
今回は、一日をトータルで考えたツアー枠の整理整頓です。
かのあでは、ツアーを実施するフィールドとして大きく
- 支笏湖でのツアー
- 千歳川ダウンリバー
の2つを提供しています。
支笏湖でのツアーを実施しながら、千歳川でのツアーも同時開催するとなるとガイドの出勤数、移動時間も考慮しないといけません。
いや、これまたけっこう複雑!
そこでラインワークスで設備管理機能を利用して予約を決定し、リソースが足りないと予約を受けたときに気が付けるシステムの構築を行いました。
一日においては全部で3枠が同時進行して動き回っているので結構複雑です。
もくじ
今回の内容
- 一日のツアーを時間で整理
- ラインワークスでリソース管理
一日のツアーを時間で整理
まずはここからスタートです!
ツアーのスタート時間とツアー実施時間、そして終了時間を一覧表にしてみたらこのような結果になりました。
そうです、ツアーの種類が結構あるのです。
スタートする時間は9:00・9:30・10:00・13:00・13:30・15:30があります。
そしてツアーは短いもので支笏湖ブルーカヌーという90分のツアーからDR1と表記している1DAYダウンリバーまで。
1DAYダウンリバーは、9:00~15:00の6時間のもののツアーです。
同時に4つ、5つのツアーが一日で動く日もまれですが存在するのです・・・。
こう俯瞰して見てみると管理が絶望的なように感じますが、「困難は分割せよ」というデカルトの言葉を信じ、ボトルネックを整理すれば
- ガイド数
- カヌー艇数
- 移動時間
になります。
それぞれのボトルネックは
- ガイド数→開催できるツアーの上限
- カヌーの艇数→参加してもらうことができるお客様の上限
- 移動時間→開催できるツアーの上限
といったことが制限されて必然的に一日のスケジュールの上限が決まります。
一つ一つ整理してけば問題ありません!
最初は一生懸命毎度頭で考えて、ガイド数を超えない、ご案内するお客様の上限を超えない、移動時間を考慮に入れる、と頑張りましたが、頭が完全にパンクしました。
これはテクノロジーの力を借りる以外にありません。
そんなある日、ふと気が付きました。
職場での業務カレンダーやグループチャットのために導入したラインワークスに「共有設備」という機能があるではありませんか。
ラインワークスでリソース管理
ラインワークスの導入に関する記事はこの2つ ↓
#002 手書きを止める!デジタルの台帳としてラインワークスを導入 #003 ラインワークスのチャットを活用!プロジェクト管理で情報の全体共有ラインワークスにあるカレンダーで利用することができる「共有設備」という機能は基本的には会議室を抑える、といった使い方をするための機能です。
ここで
- 会議室=カヌー
- 会議室=ガイド
と見立ててリソースを使い切っていたらそれ以上予約を入れることができないようにできるのではないか?と考えました。
正直どうなるかわかりませんでしたが、実際に使ってみたところあたりです!
まずは「共有設備」の設定からスタートです。
設定方法の詳細はこちら ↓
管理画面から、設備タイプの「その他」を選択し、ガイドスタッフをガイド①、ガイド②と項目を設定していきました。
続いてかのあが所有しているカヌーを大きさと数量ごとに項目として入力します。
設定はこれでOKです。
設定が終わったら次は予約台帳としてカレンダーに予約を入力する際に
- 件名
- 日時
- カレンダータイプ
- 設備
- メモ
を設定していきます。
それぞれを入力していくのですが、大切なのが「日時」です。
「日時」のところで千歳川ダウンリバーの場合は移動時間を考慮に入れます。
千歳川ダウンリバーの午前中のツアー終了時間が12:00です。
支笏湖にガイドが戻ってくる移動時間を考慮し、実際はそこまでかかりませんが渋滞などのトラブルも考慮して1時間と設定し、予約の段階で千歳川ダウンリバーは9:00(ダウンリバースタート)~13:00(事務所戻り)と設定します。
そして、支笏湖での午後一番最初のツアーのスタート時間は13:00なのですが、集合時間に設定している12:50~14:30と設定します。
すると、千歳川ダウンリバーを担当したガイドは、支笏湖の12:50のツアーに予約の段階でダウンリバーを担当したガイドは重複しているので選択することができなくなります。
これで必然的に千歳川ダウンリバーを担当したガイドスタッフは13:30スタートのツアーか、15:00のツアーを担当することになります。
結果、千歳川ダウンリバーを終えて大急ぎで支笏湖に戻ってくる必然性が無くなりますし、もし何かしらのトラブルで遅れてしまっても対応が可能、ガイドスタッフのお昼休憩もちゃんと確保することができます。
そして、予約の段階でリソースを使い切っていたら基本的には予約を〆るのですが、もし予約枠を〆忘れていた場合も、
- 予約が入る
- →ラインワークスで確認して入力する
- →予約を確定する
といった工程を踏むことで予約を確定する前にリソース不足が判明し、催行不可に気づくことができます。
これで催行できないツアーの予約を受けることを防ぐことをシステム的に対処することができるようになりました!
今回の結果
もちろん完璧にミスを防ぐことができるわけではありません。
が、一日に複数種類のツアーが動いていたとしても、システムとして気づくきっかけを作ったことでミスの確率が大幅に減りました。
また、ガイドがお昼時間をとれないような無理な行程を組むようなことも減りました。
そりゃ、経済合理性を最優先にすればキツキツのスケジュールをぶち込むのが最適解かもしれませんが、ガイドは道具ではないのでしっかりとお客様と向き合ってもらって質の高いツアーを実施してもらうために時間的にある程度の余裕は持ってもらいたいものです(たまにミスってキツキツなスケジュールになってゴメンね)。
わたくし的には、ラインワークスの「共有設備」を利用するまでは、頭で考えて気づく、ミスらないように頑張るという気合一辺倒で対処して部分が、システムで気づくことができるようになったので脳の判断回数を減らすことにも繋がりました。
それはそれは予約で常に頭がパンパンでしたからとても助かっています。
今回の学び
できる限り少ないアプリで管理したいものです。
現在は、予約管理サイトとラインワークスの2刀流で何とか立ち向かっていますが、理想的には一つのアプリですべてを完結できるにしたいです。
が、基本的にお金をかけず何とかできる範囲でミスを防ぎ、使いやすい形を模索しています。
おおむね問題なく忙しいシーズンを改善に次ぐ改善で乗り越えました。
一度安定してしまえば予約管理などそこまで難しいことではないので、整理整頓を淡々と推し進めていきたいと思います。
今回の改善はゲロきつかったです。仕組みを理解するまでにたくさんの時間を要しました。もうやりたくないです。