葉っぱは落ち、初雪も降りました。
グリーンシーズンは終わりをつげ、静かになりました支笏湖よりレポートです。
夏の間でしたがこんな報告がスタッフからありました。
「子どもができたんだ」
いいね~うれしいことですね~!
と、わたくしは小躍りして喜んでいるだけではいけません。
ガイドハウスのウラカタ職員として
これは育児休業を取ってもらうべきではないか?
そう考えました。
夏の間は、育児休業に関して調べる気力も体力も時間も厳しかったので、とりあえず秋まで一旦保留にし、タイミングができたのでいろいろと情報を収集、体制を整理、収益を計算して現実的に育児休業を取ることが可能なのか?そんな体力はかのあにあるのか?を真剣に考えました。
時期、期間、もろもろ毎度相談になりますが、なんとか育児休業を取得できる、と結論しました!
小さな組織がスタッフがよりよく働けるようにするための大きなチャレンジです!
子どもが生まれてくれるのも一大事だし、育児休業を取得できるようにするのも一大事だ!
もくじ
今回の内容
- 育児休業は取った方が絶対にいいはずだ!
- 育児休業の取得で損益はどうなるの?
- 育児休業給付金を活用だ!
- 両立支援等助成金をもらうぞ!
育児休業は取った方が絶対にいいはずだ!
まず何より育児休業は取得するほうがいいのだろうか?を考えました。
もちろん、イエスでしょう~
わたくしは結婚もしていなければ、子どももいませんので想像の範囲内になってしまうのですが、子どもが生まれてくるというのは大きな人生の変化です。
そのような大きな変化のタイミングである程度の休みを取れれば、落ち着いて生活を再構築することが出来る。
さらに、生まれてきた子どもは毎日成長していく。
そんな子どもの日々の成長はその限られたタイミングでしか存在しません。
長い人生の中でとても貴重で尊い子どもが生まれてきたタイミングを家族で一緒に過ごすことは、仕事よりも優先すべきことなのではないだろうかと個人的に考えます。
うん、やっぱりとってもらった方が絶対にいいね
さて、絶対的にとってもらう必要があるので、そうなるとそれが現実的に実現できるかを考えるのがわたくしの仕事です!
育児休業の取得で損益はどうなるの?
企業活動は収益を上げなければ続けていくことが出来ません。
小さなガイドハウスで1名のスタッフ欠員が出るとそれだけ影響は大きいです。
いや、本当に影響は大きいの?
正直わかりませんでした。
わからないなら必要な情報を整理し、計算すれば導き出せるはず。
まずは、2022年の仮決算から。
昨年までの新型コロナウィルスによる影響での不要不急である観光業は壊滅的なダメージを受けました。
なんとかかんとか2年間を乗り越えた2022年、抑圧されていたニーズが爆発したのか、過去最大のお客様を北海道の大自然にご案内することが出来ました。
2022年初めに計算していた売上目標はクリアでき、資金的な体力はパワーアップすることができる結果に。
◎資金的体力
次にスタッフが1名欠員になるとどれだけの影響が出るのか?をはじき出します。
2022年にお申込みいただいた予約状況を整理し、必要なガイド数を気合で一覧にしました!
こうして季節変動のある支笏湖でのガイドハウスかのあの一年を通した予約数の動きは、
といった動き方をしているのがわかります。
となると穏やかシーズンはガイドが1名欠員しても影響としては小さい、またはほぼない、という結論が導き出せます。
◎ニーズに対する欠員の影響小さい
また、ガイドが1名欠員したとしてもその分の予約を取らなければいいだけの話で、ほかのガイドメンバーがツアーを一日3回出てもらう、みたいなしわ寄せも発生しません。
◎他のガイドメンバーにしわ寄せなし
最後に実際に2023年の休みシフトを仮でくみ上げてみます。
かのあは冬季の動き方が特殊で通年お店でガイドするチームと氷濤まつり制作チームに分かれます。
氷濤まつり制作チームは冬季間夜勤があったり、休日が消し飛びシフトが氷濤制作チーム独自の動き方になったりと特殊ではありますが何とか解明してこちらも一覧表にまとめました。
氷濤チームは3月~5月にかけて大幅に休んでもらうので、そのあたりをすべて含めたシフトをカレンダー当てはめたところ、どうやらガイド必要数をほぼほぼクリアした形でシフトを組むことが可能でした。
◎シフト問題なし
といった結果になりました。
上記を整理すると
◎資金的体力
◎ニーズに対する欠員の影響小さい
◎他のガイドメンバーにしわ寄せなし
◎シフト問題なし
と当初懸念していた「小さなガイドハウスで1名のスタッフ欠員が出るとそれだけ影響は大きい?」は、問題なくクリアできると結論しました!
需要の季節変動がある仕事だからこそ、むしろ育児休業といったのは限定的ではありますが取得しやすい環境なのかもしれません。
もちろんゴールデンウィークシーズンや夏の繁忙期は取得することが難しいですが、穏やかなシーズンであれば何とかなりそうです!
育児休業給付金を活用だ!
無事、職場として育児休業に送り出すことに問題がないことを確認し、そして抜け目のないわたくしは、お金周りでサポートをしてくれる制度を探します。
やはりまずは王道の育児休業給付金からです!
いろいろと調べたところ、これまた複雑で、「育児休業」とは別に「産後パパ育休」という制度もあり、どちらも休業期間中の賃金を支援してくれる仕組みです。
上記2つは厚生労働省管轄で、ハローワークとやり取りをすることになり、給付額は最初の6カ月が「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」それ以降は50%となるようです。
育児休業期間中は厚生年金保険料や健康保険料などの社会保険料が免除となり、育児休業給付金は非課税で、所得税と住民税(次年度分)の負担が軽くなるので休業前の手取り月収の実質8割ほどがカバーができるようです。
手続き自体は来年になってからになりそうなのでとりあえず概要だけでもサラッと把握しておいて終了です!
両立支援等助成金をもらうぞ!
そしてYouTubeで動画を観漁っている中で見つけた「両立支援等助成金 育児休業等支援コース」。
社労士法人HRMの社労士安藤先生が出ていたの直接問い合わせをしました。
オンラインミーティングの時間を忘れてすっぽかすというポカをしてしまい、大変申し訳ないことになりましたが
その節は大変申し訳ございませんでした・・・
補助金の手続きがなかなか煩雑で大変だという悩みがありましたので相談する中で顧問契約をお願いして手続きを代理してもらうことにしました。
補助金は、両立支援等助成金の他にも存在するみたいなので積極的に活用していこうと思っています。
今回の結果
奥さんが里帰り出産をするとのことで戻ってきたタイミングから育児休業を取得して、とりあえず無事に1か月取得してもらうことなりました。
いろいろなパターンを想定し、収益はどうだ?ニーズはどうだ?イベントはどうだ?と考えましたが何とかなりました。
厚生労働省「令和3年度雇用均等基本調査」によると、育児休業取得者の割合では、母親の育休取得率が85.1%であるのに対して、父親の取得率は13.97%。
現在はまだまだ父親が育児休業を取得するのはメインストリームではないみたいです。
少しづつではありますがこの取得率は増加傾向にあるようで、かのあもその流れに乗り、育児休業第一号を送り出すことが出来るところまで来ました。
2022年10月から育児休業は、子どもが1歳になるまでに最大産後パパ育休を含めて4回に分割することが出来るので、来年の繁忙期を乗り越えてからもう一度相談する感じかな、といったところで一旦終了です!
今回の学び
小さなガイドハウスで育児休業は無理だよ~
と最初は心理的な拒否反応が出たのが正直なところです。
ただそこで「無理、無理」と考えるのを止めてしまうのではなく、本当に無理なのか?どうしたら実現できるのか?を本気で調べ、考えたからこそ小さなガイドハウスでも育児休業の取得が可能だという結論に至ることが出来ました。
仕事はスタッフがいてこそ実現できる、スタッフが働き続けたい思ってくれてみんながレベルアップしてくれることで仕事のスケールが大きくなる。
まだまだ改善する余地はありますが、一歩一歩確実に働きやすい職場環境を実現できています。
一度システムさえ作ってしまえばあとは運用していくのみ!まだまだよりよくできるぞ!