現代は集客の入り口としてSNSがそれはそれは活用されまくっています。
類に漏れず、かのあでもSNSの運用を行っているのですが、これがなかなか難しい。
果たしてこれは効果があるのだろうか?
よくわからないSNS界隈を暗中模索で走り回っています。
今年から、マーケティングを勉強する一環でSNSに関してもの情報収集に努め、ある程度「定石」と思われるものが朧げながら見えてきました。
これは果たして効果があるのか?どのSNSがいいのか?どうすればいいのか?
まだまだ暗闇の中ですが、できることをやろう!と絶賛改善に次ぐ改善を行っています。
今回は、2024年現在でかのあのSNSに関しての改善の途中経過をお届けします!
もくじ
今回の内容
- さてどのSNSがいいのかな?
- 選択と集中でInstagramに決めた
- i ステップの効果は如何に?
- 基本的な定石でプロフィールを整える
さてどのSNSがいいのかな?
前提として、SNSに取り組まなければならない理由から。
どの事業もそうでしょうが、アウトドア事業所も類にもれず「集客」ができなければ事業を継続することができません。
かのあの集客のメインはぶっちぎりで公式HP。
Google検索でかのあに辿り着いてくれて予約してくれる、といった方が大多数です。
しかし、公式HPの一本足打法というのはこれはリスクが高いです。
最近、生成AIの文脈でGoogle検索が大きく変わるのか?といった情報もちらほら耳にします。
5年、10年と何もしないで現状の結果と同じものが得られるとは到底考えない方が良さそうです。
であるならばリスクヘッジとして、流入経路を多様化し、変化に耐えうる、変化を受け入れることができる体制にしておかなければなりません。
もちろん、その都度情報をキャッチアップしてチャレンジするのはなかなかカロリーが高いのですが、そういうものだと割り切りが必要そうです
ということで流入経路を開拓するためにSNSに取り組む必要があります。
では、どのSNSがアウトドア事業所、かのあに最適かを考えます。
手を出していたのが
- YouTube
過去にはXなども手はつけていましたが、なかなか効果に繋がらず断念。
今であれば
- TikTok
- LINE
といった選択肢もありますね。
選択と集中でInstagramに決めた
TikTokはいよいよ分かりませんし、LINEはSNSというよりもチャットツールで距離感が近すぎる点もあり、LINE公式やL ステップといった活用方法は選択肢の中にあるのですが、知識が足りずまだまだ手がつけれていません。
現状、YouTubeもちょぼちょぼ動画投稿をしていますがなかなかうまいこと活用する方法も思いついていませんし、手をつけると作業量が修羅の国とも聞きますので、そうなると日常的に並行して取り組めるのはInstagramかfacebookの2択になりました。
そして、2023年の7月からツアーの予約をしてくれた方に「どこでかのあを知りましたか?」というアンケートを実施した結果、2023年はfacebookが1件、Instagramが8件でした。
アカウントは連携していたため、投稿される内容は基本的に同じだったため条件を統一した上での結果となります。
となると、どちらかに注力をすると考えた場合にInstagramが脈がありと判断しました。
それでは、インスタグラムに取り組むときに色々と数字と睨めっこをしながら必要なゴールとしてのKGIを考えてみました。
こちらは2024年3/15時点での考えです。
最初の課題としては、よく聞くフォロワーが増えれば効果と呼んでいいのか?問題でした。
最終ゴールとしては当然予約という売上に繋がらなければ取り組む意味がない、と考えています。
そのゴールに行き着く中間地点としてのKPIを探ったところ、フォロワーが増えれば予約が増えるというのがなかなかしっくりきません。
そのためにInstagramの仕様上、公式HPへのリンクはプロフィールに設定する以外ありません。
そのため、プロフィール閲覧数、そしてそのプロフィールから遷移する、という行動をKPIとして設定しました。
さらに、公式HPにいってそのまま予約に繋がるかな?というふうに考え、もう一つクッションとして何かが必要なのではないか?
そこで設定したのが、下見動画というフックをぶら下げて、なおかつ潜在顧客のリストを獲得するためにHubspotというサービスを噛ませてメーリングリスト化する試みを実施しました。
このHubspotにメールアドレスを登録すると、ツアーの下見動画(YouTubeの限定公開)のリンクが届き、下見動画というフックで予約が増えるのではないか?加えて、潜在顧客リストに定期的にご案内を送ることで予約に繋がる?と考えです。
結果は大失敗!
全くもって見当違いだった!悔しい!
3/15~4/6の期間で、閲覧数は50ユーザー、リスト登録してくれた人は0という大惨敗です。
結論、リスト化は無理、下見動画のフックは効果なしという結論となりました。
この程度で挫けている場合ではありません。
i ステップの効果は如何に?
Hubspotの潜在顧客のリスト化&ツアーの下見動画(YouTubeの限定公開)が効果がないことがわかった、という前進です。
とりあえず、プロフィールのURLを公式HPに戻して、再度策を練ります。
そして、ある日YouTubeで令和の虎を視聴(一応勉強の一環です)していたところ、iステップというサービスのことを知りました。
簡単にどのようなサービスかを説明すると、LINEにあるLステップのInstagram版です。
基本的な機能として
- ストーリーズ→コメント→自動DM
- フィード→コメント→自動DM
- リール→コメント→自動DM
- インスタライブ→コメント→自動DM
- DM→自動DM
- ストーリーズメンション→自動DM
といったものがありました。
iステップで魅力的に感じたのが、エンゲージメント(いいね、コメント、保存などの反応)が増える→オススメとして表示される機会が増えリーチが増える、というものがあり、この構造はInstagramのアルゴリズムを考えたときにシンプルに「そりゃ、そうだよね」と非常にしっくりきました。
さて、こういったサービスを活用する際に忘れてはいけない「費用対効果」。
ウラカタ職員スズキは、このような計算をするのが大好物なので計算してみます。
初期費用:0円(期間限定)
システム利用料:22000円/月(年264,000円)
最低契約期間:2か月(ミニマム実験44,000円)
無料トライアル:14日間
年額で考えると264,000円となかなかの投資となります。
果たして効果があるのか?はやってみなければ、実験しなければその結果がわかりません。
そこでまずはミニマム実験として最低契約期間である2ヶ月でどれぐらいの効果があるのか?という実験結果を獲得するべく契約しました。
損益分岐点としては昨年の結果から2024年のInstagram経由での売上予測値を40万円と仮定して
予測 | 件数 | 月平均 | 参加者数 | 追加件数 | |
投資なし | (仮) 400,000 | 25件 | 2件 | 50名 | 0 |
損益分岐点 (実験として最小契約の2か月) | (仮)400,000+ 44,000= 444,000 | 28件 | 2.3件 | 57名 | +3件 |
損益分岐点 (12か月) | (仮)400,000+ 264,000= 664,000 | 43件 | 3.5件 | 86名 | +18件 |
iステップへの投資を回収できるまでにミニマム実験として最低契約期間である2ヶ月の間に3件が増えれば、とりあえず経費の回収ができ、12ヶ月であればプラス18件が必要です。
もちろん投資するのであれば、損益分岐点を超えた数の予約が増えてくれなければ意味がありませんが、とりあえず撤退ラインとしてこの数字を下回ったら撤退という判断基準を設けます。
そして、このiステップへの投資が他の後払い広告であるOTAと比較してみたらどうでしょう。
15400円(大2)×iステップ5%(+ウラカタ5%で合計10%。OTA手数料が15%)=770円(で1件獲得できればOTAより優秀)
22,000円÷770円=29件/月を獲得できればOTAよりも優秀な広告になる、という仮定の元の結論を算出しました。
年間で2023年が8件しかInstagram流入での予約が確認できていないので、これが毎月29件となると、なかなか想像しづらいスケールです。
とはいえ、施策として刺されば指数関数的に増えていく、という可能性も考えられます。
そして、実際に契約してみて活用事例を参考に実際に構築してみました。
構築したのは3つです
- 支笏湖風景検索ツール
- 支笏湖カヌーツアー
- 観光スポット検索ツール
それぞれの投稿にコメントをするとDMが届き、シナリオを進めていく、という構造です。
シナリオを考えたマインドマップはこんな感じ。
Instagramの過去の投稿へのリンクや、公式HPへのリンクなどで構成されています。
作り上げるのは、これはまた中々大変でしたが楽しかったです!
準備万端、画像を投稿し、ピン留めしてプロフィールの最上段に配置して4/25ぐらいから公開。
どのような反応があるかモニタリングを開始ししました!
そして、結果は……これまた大失敗!
いや〜行けると思ったんだけどな〜
コメント自体はちょっと入りましたが、予約が増えるような様子は全くなし!
静かに、そっと7月上旬にiステップの契約を解除して今回のチャレンジも敗戦です。
基本的な定石でプロフィールを整える
中々突破口が見出せません。
そして、分不相応のチャレンジに終始していた感もあります。
そして、ようやく原点に帰ることになりました。
先日とあるSNSコンサルタントの会社に無料診断をしてもらい、アウトドア事業所としてInstagramを上手に活用(もちろんコンサルタントの方もそこから売上につながっているかどうかはわからない)しているアカウントを教えてもらいました。
そのアカウントを見ている限り、やはりInstagramにはInstagramとしての最適解としての定石というものが存在していることのようです。
突飛なアイデアではなく、まずは定石を抑える。
非常に当たり前のことですが、ここにきてようやくその部分に注力しなければいけないということに気がつきました。
そして、そのコンサルタントの方に教えてもらった2つの事業所に加え、独自で調査したフォロワーが多い(かのあで現在1100ちょっと。それよりも少し多い事業所で2000以上を目安に)13事業所の合計15事業所を分析しました。
まず取り組むべきは、プロフィールを一度テコ入れして、定石を押さえた状態にする。
当たり前ですが、ここからスタートです。
プロフィール欄としては
これを改善するポイントとして
- 地理的メリット(新千歳空港が近い)の追加
- 国立公園アピール追加(北海道ってのは新千歳空港でおそらく伝わる)
- アクティビティ情報の追加
- 資格情報の重複削除
- ツアーイメージの追加
- 行動(ご予約はこちら)を促す文言の追加
という修正を加えて
といった構成にしました。
続いて、プロフィールに固定できる「ストーリーズ ハイライト」。
の3つでした。
これも15事業所を分析し、より多く採用されているコンテンツを抽出します。
☆ | クチコミ・実績・OTAランキング | 8 | リポスト | OTAレビュー |
☆ | 初めての方へ・服装・よくある質問・Q&A・キャンセル規定・注意事項 | 7 | ||
☆ | 店舗・施設紹介・所在地・集合場所・安全 | 7 | ||
☆ | フィールド・天候 | 5 | ||
☆ | ツアー紹介 | 4 | ||
☆ | 予約方法紹介 | 3 | ||
求人 | 3 | |||
イベント | 3 | |||
お知らせ | 3 | |||
過去のストーリーズ・日常・遠征 | 3 |
ある程度分類して集約した結果はこの通り。
この☆をつけた辺りを抑えるのが定石となりそうです。
さて、ここまで突き止めたらあとはすぐに行動して手足を動かすのみ!
サクッと作って設置していきます!
まずは予約の方法を画像で伝えるページです。
続いて、ご予約と参加までの流れ〜よくある質問
あと6ページあります。
プロフィールよりご確認ください!
最後に、店舗・施設紹介は動画を作成。
編集は最低限にしたかったのでストーリーズのMAX時間を検索し、1分だとわかったので1分ちょうどの動画を作ります。
文字入れは無料で使える動画編集ソフトのCapCutを使用。
出来上がった動画がこちら。
無料版なので動画の最後にCapCutの広告?のようなものが2秒ほど勝手にくっ付くのですが、ストーリーズの1分という制限がその広告をちょうどカットしてくれて最小の労力で終了です。
これでとりあえず、定石としてのプロフィール構成をある程度作り上げ終えました。
そして、今悩み中なのがKGIは相変わらず売上でいいのですが、KPIをどうしたものか…。
現状は、Instagramで最もわかりやすいフォロワー数。
フォロワーが増える→拡散が広がる→予約に繋がる
というのがシンプルかな〜とはいえ測定ができないよな〜とお悩み中です。
が、今回のプロフィールの定石の効果測定として、フォロワー転換率という指数があることを知りました。
(フォロワー転換率) =(フォロワー増加数)÷ (プロフィールアクセス数)で算出されます。
基準値が6〜8%とらしく、かのあのここ30日と90日のフォロワー転換率を計算したところ5.11%〜5.88%でした。
基準値まではあとちょっとといったところで、今回のプロフィールの定石による改善が見られるかどうかはこのプロフィール転換率をモニタリングして計測していきたいと思います。
あとはKPI…もう少し考えます。
今回の結果
いやはや、これが中々うまいこと行きません。
ここをこうすれば、こうなる、みたいなものが見えないので、本当に試行錯誤をずっとやっている感じです。
そして、施策によって何か明確なプラスの結果というものが得られておりません。
とはいえ、2024年のInstagram経由での予約は増加傾向中。
2023(7/19〜) | 2024(7/23時点) | |
Instagram (参加済み+予約) | (18名 8件) | (35名 13件) |
とはいえ、昨年はInstagramからの流入を確認できるようにし始めたのが7/19以降だったので全然比較になりませんが、2024年はここから8件以上増えれば増加したことになるので、今のペースで言えば伸びる可能性が大いにあります。
また、フォロワー転換率などの数字もモニタリングして、改善したらどのような変化が動き出すかも見ものです。
あとは投稿の精度や、整理整頓、といったところもブラッシュアップしていく必要がある分野なので、まだまだ勉強とトライアンドエラーは続きそうです。
今回の学び
やはりまずは定石を抑えることが必要なのにようやく気がつけました。
現状である程度の結果を出せているアカウント(フォロワー数など)は、それだけ市場にフィットしていると言えます。
であれば、自分たちだけで市場にフィットさせていくのではなく、すでにフィットしているアカウントからある程度の成分を抽出してモノマネをすることで市場にフィットしやすくなるのは明白です。
こういったことも本来であればプロの方に依頼するのが最短で成果を出せるのは重々承知なのですが、どうもSNSのコンサルタントの方と話していて、どこまで行ってもKGIに関してはどなたも明確なことを言ってくれません。
つまり、SNSでフォロワーを増やしたり、リーチを増やすことは再現性があるのだとしても、売上が増えるかどうかはわからないということです。
ここがまた悩ましい。
投資として依頼するのであれば回収の見込みを立てたいけれども、回収の見込みは不明。
となると、やはり内製でできる範囲を、うまいことでやれているアカウントからパクって様子見する、が最適解な気がしてしまいます。
とは言え、依頼して爆伸び、売上げアップという結果が出たらラッキー、という博打でプロにお願いするのもトライ&エラーの一環としてはありなのかもしれません。
色々と悩み苦しみながら、そのうちプロのブーストも選択肢としておきつつ進めていこうと思います。
いや〜難しい!今年になってから本格的に取り組み始めていますが、未だ手応えなし!