ウラカタ職員スズキのメイン業務の一つに予約管理があります。
今年は全部で何件になるんですかね~おそらく1,500件を超える結果になるのかもしれません。
予約管理ですが多い時には一日20件ぐらい予約が入ってきてひっちゃかめっちゃかになりますし、ミスったらお叱りを受けてお詫びをする必要があるので結構神経を使います。
昨年は、転職して初めての年だったもので分けも分からず必死に予約管理の作業を覚えて乗り越えましたが、一年かけていろいろと整理整頓&改善を積み重ねてきました。
旅行会社の予約も予約管理サイトにとりまとめて重複予約を防いだり
#051 旅行会社とのやり取りをスリム化!予約カレンダーを確認してもらい一発予約!!オンライン予約でクレジットカード決済を導入して当日の受付をスムーズにしたり
#016 オンライン予約でクレジットカード事前決済を可能に!すべてのOTAサイトにすべてのツアープランを掲載して予約最大化を目指したり
#015 オンライン予約サイトの整理整頓!情報をすべて出して予約件数アップを目指せ!といろいろと改善を行ってきました。
今回のテーマである予約の受付方法には3パターンがあり、
リクエスト予約 | リクエストを受付して、予約状況を確認してから予約完了手続きを行い、予約を完了 |
併用 | リアルタイム予約の上限を超えたらリクエスト予約に切り替わる |
リアルタイム予約 | 即時で予約完了 |
かのあではリクエスト予約で予約を受け付けていました。
その一因に「カナディアンカヌーは結構人が乗れてバリエーション多すぎる問題」がありました。
その時に苦しんだ記事がこちらです ↓
#034 カヌーの定員をリスト化して整理整頓!昨年はこの法則を突き止めてリスト化するところまでいけたので後半戦は予約の判断が大分楽になりました。
そして、今年のゴールデンウィークにかのあが決断した大きな改革
#057 ツアーの価値を見定めろ!ニーズと価値を再認識エントリーツアーの「ブルーカヌー」が「ブルークルージング」へ進化を果たし、状況は一変。
「ブルーカヌー」時代は
大人2名でキャンパー1艇と大人3名でノバ1艇、大4はキャンパー2艇で、そうなるとガイドが2名必要で・・・
みたいなことを一枠一枠考えていたのが「ブルークルージング」になってから信じられないぐらいシンプルになりました。
2、4、6、8、はい定員満タン!
「ブルクルージング」は、一番大きな双胴船で大人と小学生合計で最大8名まで乗ることができます。
つまり、シンプルに、定員8名となりました。
大人と小学生をこの定員分の予約を受け付けて終了です。
後々ご紹介しますが幼児はこのカウントには入れません。
そして、2022年夏の予約もあらかた入ってひと段落した段階で気が付きました。
リクエスト予約にしている意味って何だろう?
「ブルーカヌー」時代はリクエスト予約でないと物理的に予約管理が不可能でしたが「ブルークルージング」はリクエスト予約でその都度考える必要性が全くなくなりました!
気が付いたら改善する意外なし!
ずっと気になっていたリアルタイム予約を導入することにして2022年の後半戦の予約管理に突入することにしました!
もくじ
今回の内容
- リクエスト予約とリアルタイム予約のメリット・デメリット
- Actimがいるから実現できる!
- リアルタイム予約の設定のミソ
リクエスト予約とリアルタイム予約のメリット・デメリット
まずはリクエスト予約とリアルタイム予約を因数分解していきましょう。
予約方法 | 予約の 手続き | 予約者の 摩擦 | 予約管理の シビアさ | 予約管理の 作業負担 | ミスマッチ時の やり取り |
リクエスト予約 | 事業所判断後 予約完了 | 待つ時間がある ため多い | 確認後予約完了で ミスが少ない | 確認が必要なので 多い | 多い |
リアルタイム予約 | 即時予約完了 | 即時なので 少ない | 即予約完了なので 間違えられない | 少ない | 少ない |
リクエスト予約は、どちらかというと事業所にメリットのある方法なのかもしれません。
調整する必要があるので一件一件確実に確認しながら、ミスが発生しないように予約を受け付ける。
その分、予約者に予約を申し込んでもらってから待ってもらうというタイムラグを与えてしまう構造となっています。
その点リアルタイム予約は、即予約なので待つというタイムラグが発生しないで予約が完了する予約者ファーストの構造になります。
その代わり予約枠が空いていないのに予約を頂戴してしまう、というリスクが事業所に発生するという形となります。
もちろん予約者ファーストに越したことはありませんが、予約ができないタイミングに誤って予約が入ってしまう、というリスクが恐ろしいというのもあってリアルタイム予約を導入する最初の段階は心理的に躊躇しました。
段階的にメインの予約管理をしている予約管理サイトのウラカタのみをリアルタイム予約に切り替え、OTAはリクエスト予約のままにしようか、といった弱腰姿勢でうねうね考えていました。
しかし、わたくしには「あいつ」が、「あいつ」という相棒がいました!
これならすべてのサイトをリアルタイム予約にできる!
と結果すべてのOTAサイト含めたすべてのサイトをリアルタイム予約に変更しました!
Actimがいるから実現できる!
昨年の予約管理に苦戦を強いられた経験から、今年の春前に「Actim」というサイトコントローラーを導入することを決めました。
その時の記事はこちら ↓
#050 予約管理の作業負担を爆減!サイトコントローラーの「Actim」を導入してみた!「リクエスト予約」時代は、予約の〆作業が一画面で管理できるだけで革新的に作業負担が軽減され、それで大満足していましたが、どうやらリアルタイム予約に変更したことでActimの真価がついに発揮されるようです!
Actimではリアルタイム予約の「在庫自動連動」という機能があり、予約が入ったサイトのリアルタイム予約上限数が減少する(まぁ当たり前にね)、それに合わせてその他のOTAサイトの予約上限数も自動的に調整される(うそ、まじかよ!)という神機能です。
朝、仕事始めにパソコンを立ち上げてActimを開き、最新データを取得すると(確か使い始めたときは30日までしか最新データを取得できなかったと記憶していますが、いつの間にか一気に90日まで最新データを取得できるようにパワーアップされていて、使い勝手が抜群によくなりました。開発者の皆様あざす!)前日の夜の間に入った予約が反映されていてリアルタイム予約の予約可能数が調整されています!
さらに「高速連動設定」という機能もあり、メールアドレスを利用してチョチョっと設定することで、1時間に1回のペースで同期されていたリアルタイム予約の予約数がほぼタイムリーに同期されるという機能もあります。
これで短時間でのダブルブッキングが発生しなくなります。
Actimがいない状態でリアルタイム予約をすべてのOTAサイトを巡回して調整するのは不可能ではないですが絶対にやりたくありません、辛すぎます。
Actimの一画面ですべてのOTAを含む予約枠を管理することができ、加えて自動連動機能で(しかもほぼタイムリーに)予約上限数が統一されていく。
Actimは、リアルタイム予約を導入する場合は絶対に必要な存在になるのを確信しました!
Actimのお申し込みはこちら ↓
リアルタイム予約を導入する前に悩んでいたのが、
予約可能数8名のところ7名まで申込をもらっていて、残り1名分の枠埋めるの厳しいなー
と考えていました。
しかし、リアルタイム予約に切り替えたことで残り1名の枠だけ残っているよ、というのを正確に伝えることができ、リクエスト予約時代に残り枠1名のまま予約枠を開けていると、頂戴する予約が全くもって定員を軽々とオーバーする予約ばかりになってしまい
ごめんなさい、この時間はご参加いただけませんが、この人数だとこちらの時間ならご参加いただけます
というやり取りが多発する結果となり、一人で発狂してました。
これは、わたくしも予約者様も笑顔になれない。
リアルタイム予約にすることで予約可能数が明確になり、そのミスマッチが激減(何とかならない?という問い合わせたまにもらいますが、何ともなりませんね~とお返しする以外ないですね。そういうイレギュラーな問い合わせはほんの少しですけどね)しました。
これで予約を最大化と悲しいやり取りという作業負担を大幅に軽減することに繋がりました。
あとはミスなく運用するために定期的に巡回していくだけです!
リアルタイム予約の設定のミソ
リアルタイム予約に変更するときにいくつか頭を悩ませた設定があったので整理しておきます。
①幼児をどうするか?
リアルタイム予約は予約が入ってくると残りの予約可能数が減っていきます。
そこで幼児の取り扱いに少し頭を悩ませました。
幼児は基本的にカヌーのシートに一人で乗せないで親御さんと一緒に座ってもらうのを基本とするので、1名とカウントしません。
となると、幼児の予約が入ると1名分予約可能人数が減少するのはよろしくない。
その都度、幼児分の申込を除外した予約可能人数に調整する必要が出てきます。
どうしたらいいかな?
と考えた結果、幼児をオプションとして申し込んでもらう形をとることにしました。
予約申し込みは、大人と小学生のみにして、大人のオプションとして幼児を選択してもらえば、予約者数に影響なく幼児の予約を受けることができます。
じゃらんだけは、プラン作成の中にオプションを設けることができないので、料金区分に「大人1名」と「小学生1名」に加えて、「大人1名幼児1名」、「大人1名幼児2名」、「大人1名幼児3名」、という区分を増設することで多少力技ですがほぼすべてのパターンを申し込んでもらえる体制で幼児で予約可能人数に影響のない予約を受け入れることができるようにしました。
②リアルタイム予約とリクエスト予約の併用
「ブルークルージング」ですが、一つの時間で最大2ガイド、予約可能数最大14名で予約を管理しています。
ガイドが1名しかいない場合は、予約可能数最大8名です。
リアルタイム予約を導入した当初は、他のツアーとの兼ね合いもあることから、ガイドが1名で対応できる定員8名までをリアルタイム予約にし、それ以上の予約になった場合はオーバーブッキングの対策としてリクエスト予約に切り替わるようにしようと考えました。
ガイドが確保できない、ツアーを催行できない、のに予約を受け付けてしまう、というリスクを最小限にするためです。
が、よく考えてみたところしっかりと予約管理をしていれば、他のツアーにガイドが行くことが決まり、ガイドをもう一名確保できなくなったタイミングで「ブルークルージング」の予約可能数を8名に下げる、または、「ブルークルージング」で2ガイド出動が決まった段階でほかのツアーの募集を締め切る、というアナログマンパワー体制で乗り越えることを腹に決めました。
ミスが発生する可能性は大いにありますが予約最大化のためにリアルタイム予約をすべてのタイミングでいつでも受け入れる状態にし、摩擦が少ない予約フォームで予約者ファーストを実現するほうがトータルでプラスになる、という判断です。
定期巡回、定期確認でミスなく取り組む所存です。
Actimを使えば巡回自体はものの20分程度で終わるので無理なく取り組めそうです。
③予約をいつまで受け付けるか?
これはリアルタイム予約とは関係ありませんが、改善できる箇所として今一度考えなおしました。
今までは予約締切を前日の17:00に締め切っていました。
それに伴ってギリギリ17:00を過ぎてしまったお客様から電話予約が、また当日の朝に電話予約が、といったことがそこそこ発生していました。
果たしてこれが正しいのか?何のために前日17:00で閉め切ってるんだろう?と考えなおし、当日の8:00までリアルタイム予約が可能な状態にする、という改善を行いました。
これで、前日夜に電話連絡をしてくれたり、当日朝出勤前に電話連絡をもらっていたけれども電話にわたくしどもが出ることができず、予約を申し込めなかったので支笏湖ではなく違う場所に行くことにした、といった機会損失を防げるようになるはずです。
以前の「ブルーカヌー」だったらカヌーの準備が結構大変だったので前日に予約を確定したい、ということだったのかもしれませんが「ブルークルージング」の場合は、朝の準備の労力がそこまで大きくないのでとりあえず朝に確定する形で予約を受けることにしてみます。
今回の結果
ここでしっかりと自覚しておかなければいけないことは、予約をしてくれる相手がいる、という部分です。
ミスを恐れてリクエスト予約のままでもいいのかもしれませんが、予約者ファーストを実現することでもしかしたら何かが変わるかもしれません。
OTAのじゃらんには
「予約受付タイプを「即時」に変えてみませんか?プランを見たお客様の予約確率がアップします。」
OTAのアソビューには
「即予約はリクエスト予約より申込率が約6倍高いというデータも。」
といった情報があります。
さらにアソビューには
「リクエスト予約は即予約に比べて、キャンセル率が約2倍、即予約には他店に流れるのを防ぐ、無駄なキャンセルを減らす、という側面も」
といった情報もあり、リクエスト予約からリアルタイム予約に改善することで変化することがあるのかもしれません。
が、何より予約をしてくれるお客様がストレスなくスムーズに、ミスマッチなく予約をしてくれるというのが最も大切な部分です。
そのためにはHPにしっかりと必要な情報を載せる、ということや今回改善したリアルタイム予約のような摩擦を少なくする仕組みを作り上げるというのが必要です。
まだまだ改善したばかりで目に見えた変化は今のところアリアませんが、どのように変わるか今から楽しみです!
今回の学び
やはり変化は恐ろしいものです。
昨年一年間リクエスト予約で予約管理をしていたので、リアルタイム予約に変更した当初はドキドキでした。
いや、今もメールで予約の通知が入ったらすぐにラインワークスのカレンダーを確認して「予約大丈夫か?」とドキドキしています。
まだActimを信用しきることができていないのと日頃の予約管理でミスなくできているか自信が持てていないからでしょう。
これは時間が経てば落ち着くだろうな、と思いつつ、もっと楽に、ミスなくできる方法があるだろうな、と思いますのでシステムエラーを食い止めるための構造改革を模索していきたいと思っています。
変化は最初恐いですが、変化したことで思いもよらない場所にたどり着けるはずです。
予約管理は別段予約管理がしたいから取り組んでいるわけではなく、カヌーに乗って自然を案内して笑顔になってもらうために必要な段取りでしかありません。
摩擦と手間を最大限低減して、ツアーであったり私たちがやりたいことを思う存分できる環境づくりに向けてこれからも改善を進めていきたいと思います。
ぼちぼち夏の予約は終わりに近づいているので次は秋に向かってボチボチ思考を巡らせて行こうと思います。
まだまだ心配だから、確認するための方法ももっと簡単にしてこまめに確認できるようにしたいね