2022年を乗り越え、冬になると反省する日々です。
ここいらで夏の総決算をして、腰を据えて改善をしましょう。
改善するべきポイントとして、必要のないコミュニケーションが発生してしまっている部分は改善の余地があると考えました。
- 予約が入る前に同じことを聞かれる。
- 予約が入ってから同じことを聞かれる。
- お客様が来るたびに同じことを説明している。
なぜなんだろう・・・
いろいろと考えた結果、どうやら我々どもが提供している情報が不足していることにより「不安」が発生し、その「不安」を解消するためにコミュニケーションが発生しているのではないかと考えました。
こいつは明らかなシステムエラーだ!
事前に伝えるべき情報を整理し、しっかりと伝えることで、必要のないコミュニケーションを削減することが出来る。
必要のないコミュニケーションが減ることで
- ガイドはツアーに集中することが出来る(スタッフWin)
- お客様がツアーに参加する前の不安が無くなる(お客様Win)
という状態になるはずです。
さて、win winを実現するために具体的にどうすればいいか…。
最初はオリエンテーション動画を作ろうか…そう思ったのですが、なかなか制作が大変そうです。
テキスト文だけだと、どうも読みにくい。
となると、写真やリンクを織り交ぜたWebページを制作したら成果を上がるのではないか?と仮説を立て、作成、運用することにしました!
来シーズンのための準備だ!
もくじ
今回の内容
- お客様の不安を整理する
- 伝えるための最適なツールはなんだろう?
- 必要な情報がすべて網羅された見やすいWebページを作ろう!
- 「ツアー当日の流れ」を丁寧に作り上げる
- フックは大事。ガイドおススメ!ローカル情報♪
お客様の不安を整理する
いつも「どれだけたくさんの人に知ってもらって、ツアーに参加してもらうか?」というマーケティングのことばかり考えておりましたが、ご予約をしてくれた人に対して配慮が欠けていたと反省しております。
さて、今シーズンにお客様と山のようにやり取りを行いましたが、どのようなやり取りがあったか思い返してみます。
- 寒い?
- カヌーって濡れるの?
- レンタル品貸して
- お店はどこ?
- 更衣室はある?
- ナビに入れるために住所を教えて
このあたりはレギュラーでやり取りを何度も行いましたね。
ふむふむ、このあたりが情報不足なのね
- 自然環境はどうなっているのか?
- カヌーというアクティビティはどういうモノなのか?
- どういう設備が用意されているのか?
というのを整理する必要があります。
伝えるための最適なツールはなんだろう?
現在、公式HPではウラカタという予約管理サイトを利用しています。
ウラカタでは、ご予約が完了したタイミングで予約完了メールが届くようなシステムです。
OTA(一部OTAを除く)も予約完了メールが自動的に送られます。
が、もともと送っていた予約完了メールが文字ばかりでとてつもなく見にくい・・・。
恥を忍んで公開すると
この度はお申し込みいただきありがとうございます。
ご予約が確定しましたことをご連絡差し上げます。下記注意事項、予約内容をご確認の上当日お越しくださいませ。
---------------------------■服装について
アウトドア活動となりますので季節に合った動きやすいものでお越しください。
足元は「かかとの固定できるもの」かつ「靴底が平らなもの」でしたら形状は問いません。
暑い時期ですとかかとの固定できるサンダルがおススメです。
■持ち物について
一組様に一つずつ、シールライン社の防水バッグをお貸しします。
貴重品類(財布・カメラ・スマートフォン・鍵等)は防水バッグに入れ、お客様自身で管理をお願い致します。
夏場は、飲み物・帽子・サングラス・タオル・サンダル等があると重宝します。
※水没・紛失等は当社に明らかな責任がある場合を除き、責任を負いかねます。
■レンタル品について
1モンベル/キャニオンサンダル(16~29センチ(1センチ刻み))※夏季
2モンベル/フィッシングハット ※夏季
3モンベル/トレッキンググラス(サングラス) ※通年
4シールライン/防水携帯ケース ※通年
5モンベル/パウダーポップパーカー・パウダーポップパンツ※冬季
6ソレル/カリブー(ウィンターブーツ)※冬季
7ショーワ/テムレス02ウィンター(防寒手袋)※冬季
その他、雨具・長靴などもございます。
夏季は各500円、冬季は無料にてお貸ししておりますが数に限りがございますので予めご承知おきください。
■支笏湖季節情報について
【支笏湖月別気温】最高気温 /最低気温】最高気温 /最低気温情報です。ご参考にどうぞ。
1月 1.9℃/ー4.9℃(厳冬期。ウィンターウェア上下・ネックウォーマー・帽子・手袋等暖かい格好でお越しください。冬用防寒靴推奨。)
2月 0.6℃/ー2.4℃(厳冬期。ウィンターウェア上下・ネックウォーマー・帽子・手袋等暖かい格好でお越しください。冬用防寒靴推奨。)
3月 1.9℃ / -8.2℃ (日差しも和らぎ、日によっては暖かく湖面が完全に凪ぐ日も出てきます。ウィンターウェア上下又はダウンウェア・ネックウォーマー・帽子・手袋等暖かい格好でお越しください。冬用防寒靴推奨。)
4月 8.7℃ / 2.6℃ (暖かい日も出てきますが支笏湖はGWでも雪が降ることがありますので寒さ対策をお忘れなく。ダウンウェア等。)
5月 14.8℃ / 6.1℃(この地の桜は5月中旬。支笏湖の春。ダウンウェアが活躍することもしばしば。)
6月 18.8℃ / 9.8℃(新緑の時期となり山々が明るく色づき始めます。年によっては月の後半に「蝦夷梅雨」と呼ばれる北海道の梅雨が来ることもありますのでご注意を。長袖+薄手の上着。日差し対策の帽子、サングラス等。)
7月 22.5℃ / 14.9℃(短い夏のはじまり。支笏湖は30度を超えることがあまりありません。朝晩は涼しい日もありますので薄手の上着があると便利です。日差し・暑さ対策の帽子・飲み物・タオル・サンダル・サングラス等)
8月 26.3℃ / 16.5℃(夏休み本番。1年で1番暖かい月ですが、7月同様朝晩は涼しい日もあるので薄手の上着をお持ちください。日差し・暑さ対策の帽子・飲み物・タオル・サンダル・サングラス等)
9月 19.9℃ / 12.3℃(年にもよりますが前半はまだ暖かく夏の終わり、後半は秋のはじまりという季節の変わり目。葉が色づき始めるのも9月後半からです。長袖+上着。)
10月 14.1℃ / 6.2℃(10月中旬が支笏湖の紅葉のピーク。後半は寒い日が増えます。ダウンウェアや帽子・ネックウォーマー・手袋等暖かい服装でお越しください。)
11月 6.9℃/3.3℃(周囲の木々の葉は落ち、風が通りやすくなるため体感気温ががくっと下がります。ウィンターウェア上下・ネックウォーマー・帽子・手袋等暖かい格好でお越しください。)
12月 0.6℃/ー2.4℃(ウィンターウェア上下・ネックウォーマー・帽子・手袋等暖かい格好でお越しください。冬用防寒靴推奨。)
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■集合・解散場所について
〝かのあ店舗〟が集合・解散場所となります、出発時間の10分前にはご集合願います。
集合時間に間に合わなさそうな場合は必ずご連絡ください。無断で遅れてしまいますと、ツアーにご参加いただけない場合がございますのでご注意ください。
※詳しい地図はHPをご覧ください。
http://gh-canoa.com/acsess/acsess.htm
■駐車場について
“かのあ”まで徒歩2~3分の距離にある支笏湖公共駐車場をご利用ください。
ツアー料金とは別に、乗用車1台につき500円の駐車場利用料金が発生しますので恐縮ですが各自ご負担ください。(3~11月)
http://maps.google.com/maps/ms?ie=UTF&msa=0&msid=204190490299934104838.0004bfae929dee7ae18b8
■お支払について
お支払いは当日受付時に現金、クレジットカード、一部電子決済でお支払お願い致します。
■その他
一部ツアーを除き、お客様都合によるキャンセルの場合であってもキャンセル料は原則徴収しておりません。ただし、無断キャンセルの場合はこの限りではございません。
安全管理上、当日受付時に「酒気帯び」「妊娠中」「極端な軽装」及び「その他ガイドが不適と認めた」方は参加をお断りさせていただきます。
当社が実施する支笏湖でのツアーは、基本的にガイドは同乗せずゲストの皆様でカヌーを操船いただくとともに複数のグループ合同でツアーを行います。
その他ツアー参加にあたって質問等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
以上ご確認いただき、当日はお気をつけてお越しください。
上記に加え、予約内容や注意事項も追加されます。
確かに必要な情報は入っていますが、文字だけでお世辞にも読みやすくはなく、巻物のような状態です。
システムとして自動的にこのメール送られていたとしても、読まれなければ、理解されなければ意味がありません。
わかりやすく、見やすい、ちゃんと伝わる情報提供を行う、という発想が必要です。
さて、どう伝えるのがいいかな?
必要な情報がすべて網羅された見やすいWebページを作ろう!
メールの文章のみ、でわかりやすく伝えるのに限界があると考えました。
やはり写真があればわかりやすいし、リンクも散りばめれれば便利です。
そうなると、
ということで、いろいろ調べてたどり着いたサービスは「note」。
とても使いやすいサービスです。
「ツアー当日の流れ」を丁寧に作り上げる
基本的には以前から提供していた自動返信メールで情報としては十分です。
あとは写真やリンクで見やすく仕上げていきます。
そして作ったページがこちら
作る中で意識したことは
- スタッフの顔が見えるようにして安心感を与える(めちゃくちゃ笑顔です)
- 写真と文字のバランス
- トラブルの防御線をはる(遅刻対策)
- 手間を減らす(グーグルマップの経路を貼り付ける)
といったことを意識して作り上げました。
必要だよな~と、あちこち歩き回って写真を撮影して素材を集め、「よし、作ろう」と思ってから2か月(若干サボっていました)かけてようやく完成しました。
実際は2日間のスキマ時間にチャチャっと作れるぐらいの作業量です。
そうして、新年早々予約完了メールをアップデートしました。
本文である予約完了メールはどうなったかというと(ウィンターカヌーバージョン)
この度はご利用頂きありがとうございます。
下記の通りご予約が確定したことをご連絡差し上げます。
下記注意事項、予約内容をご確認の上、当日お気をつけてお越しください。---------------------------
■注意事項
安全管理のため「酒気帯び」「妊娠中(期間問わず)」「体調不良」「その他ガイドが不適と認めた」方は参加をお断りさせていただきます。
■ツアー実施方法
ウィンタークルージングは、転覆のリスクを限りなくゼロにするために、2艇つなげたカヌーを使用し、ガイド同乗で複数組同時にご案内します。
1名様のみのご参加の場合は、ドライスーツを着用の上、1艇のカヌーにガイド同乗でご案内します。
■中止規定
降雨・降雪の場合も原則ツアーは催行しますが豪雪・強風など荒天によりツアーの安全を確保することが困難な場合は、当社判断でツアーを中止する場合がございます。
中止とする場合は遅くとも集合1時間前までに電話連絡を致します。
また、風の状況により、ツアーコースを千歳川源流部に限定して催行する場合もございます。
■快適なツアーのために
氷点下で活動するのに問題のない服装でお越しください。
冬期ツアーは、ウィンターウェア、ウィンターブーツ、防寒手袋を無料でレンタル可能です。
レンタル品は当日受付にてお伺いします。
■ツアー当日の流れ
下記リンクをご参照ください。
ウィンターツアー当日の流れ&ガイドおススメ!ローカル情報♪
https://note.com/preview/nf4a1078736b4?prev_access_key=31997f7462e8451d3cca0c83b639bca4
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と、だいぶスッキリとしました。
文字数では2,452文字が710文字に。
本当に重要な情報のみに厳選しました。
その分の情報はnoteに移行し、そちらは2,400文字と巻物的な量になってますが、写真とリンクでテキストのみと比べれば格段に見やすく、有用になったはずです。
フックは大事。ガイドおススメ!ローカル情報♪
もちろん、作って終わりではなく読まれなければ意味がありません。
だからこそ、リンクを開く理由を用意しておかなければいけないと、考えました。
何を贈ろうかな、と考えた末に、ツアーに参加される方は旅行をしている人が多いので、ツアー終わりに何をするかを考える材料となる「ガイドおススメのローカル情報」を忍ばせることにしました。
支笏湖から東西南北いろいろなところに移動する方がいらっしゃるのでそれぞれどこに何があるかを、できる限りローカルだからこそ知りえる、おススメできるいいお店のみを厳選しています。
情報が増えたらこそこそnoteを更新すれば、随分昔に予約を申し込んでくれた方もツアーが近くなってから再度リンクを訪れてくれれば最新の情報をキャッチしてもらえます。
今回の結果
現在、冬の間に試験的に運用を開始しました。
効果を見つつ、必要な改善をしたうえで繁忙期に突入していけば、今シーズンよりも来シーズンの方が必要のないコミュニケーションやトラブルが減るのではないかと想像しています。
課題としては一部OTAは、予約完了メールを修正することが出来ないので、その都度メッセージを別途で送る必要が発生してしまったことです。
何とか楽に運用できるようにしたいな~と考えている反面、事前のやり取りや当日のやり取りと比較した場合、数クリックだけの話なので慣れの問題ですね。
どうしようもなければその増えた作業をミスなく運用できるような工夫を爆誕させる所存です。
今回の学び
「イケイケどんどん」だけではなく、今来てくれているお客様のことに対する考えが至っていなかったのは反省すべき事案です。
自分が旅行に行って不安に感じたことや調べて手間だったことを丁寧に伝えてあげることは、トータルでカヌーツアーの満足度を上げることに繋がるのかもしれません。
- 予約を頂戴する前
- 予約を頂戴した後
- 体験日
- 体験後
と、それぞれの接点でやるべきことが必ずあるはずです。
我々のメインはカヌーツアーを体験してもらう体験日。
その日に全力を出せる環境づくりをこれからも構築し、バックオフィス系列は、ゴリゴリ自動化、効率化していきたいと思います。
一度取り組みさえすれば効果が継続するものは優先的に手を付けないと!